ここは小さな町クアール。

   数日前、この地にZ・Rが降り立った。
   Z・Rは人々に罪を教えてくれる神の使者だ。
   その神がクアールを滅ぼしたのだ。
   人に危害を加えるケースはこれが初めてだった。

   ― この日神は消えた ―

   今日も変わらぬ毎日を続けている赤毛の少年。
   名をルカフレス・R・シラフ。
   唯一生き残った人間だ。
   何故、俺だけ…
   そんな事を考えている彼に一通の手紙が届いた。
   差出人の名前は…無い。
   いたずらに思えたその手紙を読む気はしなかった。
   毎日やっていることは墓参りと残った屍のと骨の埋葬。
   そんな事17歳で経験する事じゃない。
   でも、それしかないんだ。
   静かすぎるこの町。心が痛い…

   今日もZ・Rに怯えながら仕事をする。
   いつもと違うのは、あの手紙が気になったということだ。
   手紙の封を開けると中には紙が一枚とボロボロになって文字が刻まれている
   シルバーリングが入っていた。
   紙に目をやると

   「コノ、リング持ツ物ニ祝福アレ」

   と書いてあった。
   シラフはリングを手に取り刻まれている文字を読み取ろうとしたが、読めなかった。
   とにかく今の現状は最悪だ。
   幸せを望んで何が悪い…
   そう思ったシラフはリングを持っていることにしたがさすがに指にはめる気にはなれず
   自分のチョーカーにそのリングをつけた。
   その時、歯車が動き始めてしまったとも知らずに…